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平成28年3月議会 一般質問新田耕造オフィシャルウェブサイト

2016.4.26 category : 新着情報 一覧, 議会報告

平成28317日 一般質問

最近本を読みました。夏目漱石の、「吾輩は猫である」です。今年は漱石没後100年です。本当に面白い小説です。昔読んだ記憶がありますが、今の自分だからこそ感じることが多々ありました。

出版は1905年、吾輩と称する「猫」がご主人様とその取り巻き数人の登場人物を通しての時代風刺小説です。時代は日露戦争の時代、ユーモアをまじえ、熱狂することもなく冷静に色々な登場人物が文明論などを展開しています。例えば「西欧では隣町に行くのに途中に山があれば山を崩して道を作る、しかし、我々は隣町に行かなくて良い方法を考える」などと思考方法の違いを議論したりと、多彩な話になっております。また当時の世相や人々の風俗、生活が想像できます。100年経った今、当時の明治人の知的水準の高さには驚かされます。物質文明の発達を除けば、現代人が、精神的に明治人より進歩しているとは到底感じられません。夏目漱石の文章のすばらしさと普遍的な「人生のあゆみ」を再認識いたしました。

ところで最近、四国88ヶ所お遍路を行っています。本年は閏年で逆うちの年なのでご利益が三倍だそうです。

お寺さんに参ってみると老若男女、普段着や白衣で多くの人々が真剣にお経をとなえていました。

「山川草木悉皆成仏」、哲学的な言葉です。木や草花、山、川にも、すべてのものに生命が宿っている。自然との共生を目指せば平穏な心境になれるという教えだと思います。先日の雲辺寺でその心境を少しだけ理解できるような気分になりました。

キリスト教や、イスラム教の一神教とは違う八百万神という宗教観です。多くの日本人は自然に持っているように思えます。先ほどの夏目漱石が至った心境「則天去私」これは「己を捨て自然の法則に従う生き方」に通じると感じます。

最近、色々政治的な話の中でインターネットの持つ影響力が非常に増大しているように思えます。
最近も、政党の名前をネットで諮るなど、ポピュリズム、日本語では大衆迎合がまんえんしている様に思います。そして危険なのはネットとマスコミが一緒になったとき。熱狂が生まれ、国を間違った方向へ導き、国民に混乱と損失を与え政治不信に至ることです。
かつて小選挙区制が政治改革だと朝野をあげて喧伝されました。しかし、最近、その旗振り役であった河野洋平氏は小選挙区制導入は間違っていたと公言しています。
また、2009年の民主党への政権交代前後の熱狂。その後の鳩山・管政権の惨憺たる結果は我々の知るところであります。

また今も進行中なのが今夏の参議院選挙に向けてのインターネットやマスコミ受けを狙った野党のシングルイシュー政治です。

作家の曽野綾子氏は313日の産経新聞で、「保育園落ちた日本死ね」の匿名ブログについて「いつの時代にも現実は理想通りにはいかないことを自覚するのも成人の証だ。日本を良い国だと思っている私からすると、この人は嫌いな日本を捨ててもっと上等な国に移住なさればいい。この文章の薄汚さ、客観性のなさを見ていると、日本人の日本語力の衰えを感じる。」と非常にお怒りのようです。

待機児童ゼロを反対するものではありませんが、他の観点からみますと世の中に何万とある匿名ブログの中からこれを発見し、国会議員が質問に取り上げる。総理が匿名だからと慎重な答弁をする、それをマスコミが冷たいと問題にし、匿名は私だというプラカードを掲げたデモが官邸に出現、それをまたマスコミが取り上げる。そして政府が対応に追われる。という経過を見ていると、何か釈然としないネット社会の軽さ、危うさを感じます。

また、今週発覚したイケメン経営コンサルタントのコメンテーターの学歴詐称などテレビ業界の軽さも問題であります。
さて、最近ある所で、選挙制度や投票率の話になりました。最近の投票率が下がったのは政治不信や選挙制度の問題ではない、定数が減ったからだと言うのです。なぜなら候補者の親類縁者など関係者の数が少くなるからだ、ということでした。

なるほど、そこで身近な選挙、多度津町の町議会選挙を調べてみました。
確かに20年前、平成7年選挙では定数20名のところ、立候補者が22名、投票率は78%、直近の平成27年は定数14名、立候補者は16名、投票率は55%、下落率は23%でした。
これがすべてだとは言いませんが確かに定数減も影響があると思えます。

民主制度といっても色々な形があります。住民の政治への参加で民意と直結するのは直接民主制だと思います。有権者が広場に集まり、議案を審議する制度です。ただし現実的には実行は難しいでしょう。そこで世界各国では代議員制度、すなわち選挙でえらばれた議員を通じて、政治へ参加するという代議員制度を採用しています。

その議員の本質は住民の目であり耳であり口であり頭脳であると思います。
いま、議員の不祥事があり、議員不要論や議員数を減らせと、いう声があります。
これは住民の目、耳、口、頭脳を減らそうということであり、益々政治と住民との距離を遠ざけ、政治不信を招くことになると思います。一時の感情や熱気で軽々に乗ってはならない話であります。

先にも述べました山や川、草、木、にも仏心の宿りを認める、日本型の民主制度、白も黒もグレーもある多様性のある民主制度が我々日本の民主制度ではないかと思います。
我々議員は人々の目であり、耳であり、口であり、頭脳であり、人々と苦楽を共にし、時に笑い、ともに涙しなければなりません。いかなる時にあっても、お互いに人々と痛みを分かち合う議員でありましょうと申し上げて質問に入ります。

質問の第1点目は、ことでん新駅整備に対する県の支援について。ことでん新駅整備は、多度津駅の橋上化にとって非常に参考になるものと思っております。ことでん三条-太田駅間の新駅整備事業に対する県の支援の考え方について

【知事答弁】
平成2412月から国、県、市、事業者等で構成する地元協議会で新駅整備実現に向けた検討を開始、費用便益費、利用者、住民アンケート、需要予測など検討、多様な交通手段が有機的に連携することが期待でき、広域的な観点から沿線全体の利便性向上や地域の活性化が見込めるため支援することした。

質問の第2点目は、結婚サポートセンターについて。

【知事答弁】
少子化が深刻さと増している未婚率の上昇が出生率の減少に大きく関わっていることからビックデーターなども活用し個別マッチングや登録した企業団体の婚活イベントの一元管理を行いより気楽に婚活への一歩を踏み出していただき出会から交際、結婚までの丁寧な個別支援に繋げたいと考えている。
そのためにもセンターの結婚支援員に加えボランティアの協力も頂き、県が市町や企業・団体等と連携しながらこの事業に取り組み県民全体で結婚を支援する機運の醸成をはかりたい。
質問の第3点目は、県産食材の海外販路拡大について。

【知事答弁】
我が県には「さぬき讃フルーツ」「オリーブ牛」「オリーブハマチ」など魅力的な食材がある。まずそれの良さを海外の人に知ってもらう必要がある
そのため県食材の魅力や食べ方など食文化の情報発信を行うと共に、現地のホテルなどでの食材フェアなどを行い体感き、一層の海外販路拡大につなげたい

質問の第4点目は、有害鳥獣対策についてであります。

【知事答弁】
イノシシの市街地への出没の増加などを踏まえ、来年度から捕獲奨励金の通年交付や県主体の捕獲事業の拡大などを強化す。そのため狩猟者のワナ見回り負担が軽減されるITを活用した囲いワナの実証、新たな狩猟者の確保のため狩猟免許申請手数料の一部助成、狩猟免許試験回数の増、猟を解説した「狩猟まるわかりガイド」の作成、狩猟入門講座の開催を予定。

「鳥獣被害対策実施隊」は11市町で設置されており、設置市町への国交付金事業の嵩上げや隊員への狩猟税の非課税などメリットだけでなく、捕獲補助者制度の併用で狩猟者や市町の負担軽減もなる。未設置の市町には早期の設置を働きかけていく。一方市町への捕獲資機材への助成は防護盾、麻酔銃、イノシシを囲い込む綱などを整備には半額の補助をおこなうなど全力で取り組み被害の防止を図ってまいります。

 

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